「今は次に育てる花を決めてたんだ。だけどアランが迷ってるみたいでね」
「……ユラハって本当にアランが好きなんだね」
「アランには幸せになってほしいからね」
なんて素敵な彼氏なんだろう。
アランがユラハみたいな素敵な人と付き合ってて本当に良かった。
もちろん逆も然りだ。
「ユラハ! もう一回見せてくれっ!」
「はいはい。ヒナノちゃん達も一緒に選んでくれたら嬉しいな」
「うん、わかった!」
わたしとユキは2人に近づいて、ユラハの手元に注目する。
ユラハが「フロース・ボラーレ」という呪文を唱えたらそこに3色の花が咲いた。
そのうちのひとつはわたしでも知っていた。
「アサガオだね! 懐かしいな」
「知ってるの?」
「うん、小学校の時育てたんだ」
「「ショウガッコウ?」」
カップル2人組が不思議そうに首を傾げる。



