「結構食べたなー」
「そうですね。こんなに食べたの久しぶりです。美味しかったですね」
「だろっ!?」
最初警戒してたアランもいつのまにか楽しそうに笑っていた。
きっと金髪さんの優しさがアランの心に染みたのだろう。
ユラハもそのことで表情が明るくなった。
わたしは隣にいた茶髪さんに笑顔を向けた。
「ニゲラもりんごたくさん食べられて良かったね! ふたりともありがとうございます……! あんなたくさんのりんご……ニゲラも喜んでくれたと思います!」
「いえいえ、とんでもないです! ニゲラの幸せそうな表情見れて癒されてますから!」
茶髪さんは「ニゲラのためならお金がいくらあっても惜しいくらいです!」と貢ぎ発言をする。
金髪さんもうんうん、と頷く。
わたしもお金はないけど、ニゲラのためだったらいくらでもりんごを買いたい……!
わたし達は結託を組んで、握手を交わした。
茶髪さんと顔を合わせた瞬間、気持ちが通じたような気がした。



