あの夢の続きをもう1度描けたら


ユキは他人の気持ちや考えを汲み取れてて、周りをよく見てくれます。

ユラハとは違う優しさがあります。


私はそれならば、と首を縦に頷きました。


「……! そうだね……! アラン。まずは僕達とたくさんお話ししよう!」

「はい……!」


──私がユラハとユキみたいな話し方ができるようになったのは、もう少し後の話。



***



私はふたりと話す時以外だと人見知りが発揮するようになった。

しかしそれは最初だけ。

ユラハとユキとも普通に話せるようになってしばらく経てば、それは嘘みたいになくなった。


「なあ、アラン」


ユラハがご飯を準備しにキッチンへ行った後、ユキが私を呼んで耳打ちする。


「ユラハとどこまでいってるんだ?」


その瞬間、私は沸騰したかのように顔を真っ赤にする。


「はっ!? ちょ、いきなり何言ってんだよ! そもそもそういう関係じゃねーんだよ!」


ユラハとユキ曰く、敬語で話されると距離を感じてしまうからなるべくはやめてほしいとのことだった。

だから私はまずは呼び方と挨拶だけ敬語を取って、そこからどんどん範囲を拡張していった。