あの夢の続きをもう1度描けたら


***


今までの鬱憤をぶつけるかのように膨大な魔法を使ったので、直後に気を失ってしまいました。


「……よう、アランが目覚めなかったら」

「医師ももうじき覚ますって言ってただろう。大丈夫だ」


話し声が聞こえて、私はその声に導かれるように目を覚ましました。


「アランっ!」

「……ここは、どこですか……」

「僕の家だよ。良かった、無事で……」


ユラハ様とユキ様が私が目覚めたことに安堵しています。


ふたりは私に報告してくれました。

主様が捕まって牢屋に閉じ込められた、と。


本当に解放されたのだと、この瞬間緊張の糸がほつれました。

しかし、長年一緒にいたものですから同時に哀惜の念も抱きます。


「あの、私……」


心なしか声が出しづらいです。


「アランは4日間寝てたんだよ。ユラハがめっちゃ心配してたぞ」

「ユキも心配してたでしょ。本当に言葉が足りないんだから」


声が出しづらいのはずっと寝ていたからなのだと理解できました。