「アランっ! オメエは俺を守るんだよ! なんでそっちにいるんだよ!? あ゛?」
この低くて鋭くて、憤った声。
それに何度も振り回されてきては奪われました。
でももう、私は解放されました。
だから、こんな王様ごっこは終わりなんです。
震えていると、ユラハが私の手を両手で包み込んでくれました。
まるで僕がいるから恐れないでいいよって言ってくれてるみたいに、優しくそっと。
震える足をなんとか立たせて、私は主様に対峙しました。
そして大きな声ではっきりと言ったのです。
「イメール・エッフェローズ!」
──私は自由です!



