そうでした。
15歳を超えた女の奴隷は闇の魔法使いに嫁いで一生を捧げるのです。
私はもう16歳。
そうなってもおかしくないのです。
……なんで忘れていたのでしょう。
そう思っても手遅れで、抗うことなどできないのですけど。
わなわなと打ち震えます。
唇までも震え上がっていて、死にたくなりました。
「これからは妾が面倒見てやろうぞ。愛しの奴隷よ」
いや、今死ねたらどんなにいいか。
今殺されたらどんなにいいか。
死ぬのが怖くて奴隷になったのに、今更そんなこと思うようになって。
なんで皆おかしいのでしょうか。
どうしてここまで歪んだ笑顔を見せられるのでしょうか。せっかくお城の内装が綺麗なのに。



