扉を開け、主様は「入れ」と命令します。
入るとそこにはブクブクとした肉付きのいい男が椅子に堂々と座っていました。
「其奴か。なかなか美しい奴だ」
舐め回すように私を眺めてきて、嫌悪感で鳥肌が止まりませんでした。
みすぼらしい格好でしたけど、長袖でよかった。
気持ち悪くて鳥肌立っているって知られたらどんな仕打ちをなさることか。
「アラン・ノディ・ガイア。今日からご主人様はこいつになる。くれぐれも無礼を働かないように」
「……はい……」
主が、変わる……?
どうして突然主様が変わるのでしょうか。
何か悪いことでもしてしまいましたか……?
受け入れられません。
嫌です、気持ち悪いです。
「ボスのためにこいつの純潔を守ったんですからね? 大事にしてくださいよ?」
「よくやったぞ。くくくっ」
大まかな見当はついてしまいました。



