『大丈夫か!?』
──ユキ。
『雛乃は大事な友達だ! 友達のためならいくらでも協力してやんよ!』
──アラン。
『煮詰まるのも集中力切れちゃうだろうから、休憩しようよ』
──ユラハ。
「大好きなの……っ、でも迷惑かけたくない!」
もっと一緒にいたいけど……これで終わらせないと。
ニゲラはツンツンとわたしの袖を引いた。
感情をぶつけた反動で何も言えずにいると、ニゲラはユキ達のところへ向かう。
わたしもその後を追う。
「……っ、ユラハ!」
「ヒナノちゃん……来ないで……っ」
「私達のことはいいから早く逃げろっ!」
「でもっ」
ユラハが傷だらけだった。見るに耐えない切り傷で、剣に深く切られた痕があった。



