「そうだね! ニゲラ良かったね!」
ユラハと同じように撫でてやると、ニゲラはわたしの胸に飛び込んだ。
「か、可愛い……っ、ねえ今の見た!?」
「ああ、可愛いな」
「……っ、ニゲラは皆に愛されてるね!」
隣にいたユキに同意を求めると、ユキはわたしを見つめて笑みを浮かべた。
……ユキってクシャって笑うんだよなあ。
クールな顔立ちなのだが、笑うと幼くなる。
そのちぐはぐがたまらない。
心臓に悪いから、わたしはその気分を紛らわせるようにニゲラを撫でた。
その時だった。
「おい、いたぞっ!」
「かかれーっ!」
曲がり角を曲がると騎士団が待ち伏せしていた。
一斉にわたしを襲いかかる。



