「まあ、ヒナノが来たってわかれば、すぐ戻ってくるだろ!」
そうだといいんだけど。
ただ、あんな小さい身体でひとり泣いてるかもしれないと考えると心配になる。
「なあ、アラン。ヒナノを誘わなくていいのか?」
「ああ、そうだった! すっかり忘れてた!」
今まで黙々と食べていたユキが突然口を切った。
一体なんのことだろう……?
アランは興奮気味に話し始める。
「今度、トラオムの建国記念で舞踏会をやるんだ! 国民ほぼ全員で参加する大規模なパーティーなんだよ!」
「すごい! そんなイベントがあるんだ!」
「そうなんだよ! ヒナノも一緒に行かねーか?」
舞踏会……!
人生で一度もやったことないことなので、ウキウキするな。
わたしは即座に「行きたい!」と賛同する。



