【完結】吸血侯爵と没落メイドの囚われ初恋契約


「違う、そういう話をしているのではない。お前は女の装いをして、恋人たちの元へ向かいその仲違いを誘発させようとするところが悪辣だと言っているんだ。下品極まりない。死んだほうがいい」
「え〜、だって可愛いよねえ? 相手の男に僕がちょーっと近づいただけで、僕に負けたかもって思いながら嫉妬やめられない女の子のお〜か〜おっ。僕大好きなんだぁ」

 ルネリアは唖然とした。キャロラインの言っている言葉の、一つ一つの意味合いは理解できても、続けられるキャロラインの意思について、ルネリアは全く理解が出来なかった。

 そうして、ルネリアが茫然とキャロラインを見ると、キャロラインは含み笑いをしながらルネリアに顔を向ける。

「ルネリアちゃんも、とっても可愛かったよ。初めのうちはたーだショック受けてるみたいでつまんなかったけど、途中でいい顔してくれたし!」
「え、いや、私は……」
「だからルネリアに近づくなと言っているだろうキャロライン」

 グレンが再度、ルネリアから引き剥がすようにキャロラインを押しのける。そしてグレンはキャロラインを睨んだ後、「まさか」と呟いた。