「私がする。背を向けろ」
「す、すみません」
「謝るな。私の失態だ」
ルネリアはおずおずとグレンに背を向け、たどたどしい手つきでボレロを取り去った。ルネリアの白い背中が露わになり、グレンはより絶望した。
(細い。もっとちゃんと食べさせよう。でなければルネリアは死ぬ)
グレンはルネリアの骨の浮き出た背中をじっと見つめる。そして不躾にルネリアの身体を見るべきではないとはっとして、留め具に手を伸ばした。傷つけないように、壊さないように、グレンの武骨な腕がルネリアの背中へと伸びていく。
(勢いあまって腕を突き刺してしまわないように。こんなに薄い背中、すぐ折れてしまう。絶対触れないように)
呼吸を止めながらグレンは背中の留め具を掴んだ。少し引くようにして一つ一つ留めていく。きちんと服が止まり、ルネリアの背中がすべて隠れると、グレンは自分の背中がじっとりと濡れていることを感じながら、「終わったぞ」とルネリアに告げる。



