「……お前はそんな風に思っていたんだな。自分が頼りないから、仕事を任せてもらえないのだと……」
静かに項垂れるようにして呟くグレンに、ルネリアは僅かに驚く。まるでグレンがそういった意図は全くなかったように聞こえたルネリアは、躊躇いがちに頷いた。
「……はい」
「そうか……」
グレンはルネリアを見て考え込んだ後、遠慮がちに視線を合わせる。
「振る舞った行いは、取り消せない。ただ、私の考えは知っていて欲しい、いいか?」
「は、はい」
「私はお前を、頼りないと思って、仕事を任せられないと思っていたわけではない。ただ、長い旅路で、見知らぬ地へと単身で訪れ、気味の悪い男と二人で生活させている。だから、負担のないようにと考えていたんだ。すまなかった」
グレンが静かに頭を下げる。ルネリアは目の前の光景が信じられず手から手拭いを落としかけた。そして慌ててグレンの顔をあげさせようとする。



