グレンがはっとして、ルネリアを引き離そうとする。しかしルネリアは引き下がることなくグレンに顔を向けた。
「やめません!」
ルネリアは、主であるグレン様が毎日どんな仕事をしているのかは分からない。しかし、この城が国境近くにあること、鋭い眼差し、そして今日血塗れの大きな麻袋を抱え、自分自身も血に染まって帰ってきたこと、から、グレンを取り囲む状況が過酷であると判断した。
そして自分に何が出来るか考え、実行した。
「私は、侍女です。私の仕事は、グレン様のお役に立つことです。それが私の仕事です。それに仕事じゃなくてもこんなに血塗れの人を放っておいたりできません」



