【完結】吸血侯爵と没落メイドの囚われ初恋契約


 しかしグレンが撃たれた事件によって、メアロードへ奉公に行った妹を脅迫した挙句。当主を撃ち殺そうとした罪人マリアについて大々的に新聞の記事に取り上げられ、ルネリアの素性は一気に広まった。

 さらに、その記事には罪人マリアが妹であるルネリアに行った数々の犯行……腹を複数回蹴りつける、平手打ちを行うなど、大人が子供の目に触れさせることを躊躇うような、残虐な仕打ちや、過去の所業についても詳細に記されていたのだ。

 平民の女性が、ルネリア。そして王太子を寝取った女の妹も、ルネリア。 そしてルネリアは、どうやら虐げられていた様子。

 領民の中では推理劇と妄想大会が開催された。

 その結果、令嬢だったルネリアはさすらいのグレンと恋に落ちる。しかし自身の家族が劣悪であることを誰より分かっているルネリアは、そっと身を引く。ルネリアとグレンはその間ずっと互いを想いあっていた。

 そんなある日、ルネリアの愚かな姉マリアが王太子を誑かし、ルネリアの家は没落する。悲しみの淵に立つルネリアに手を差し伸べたのがグレンだった。二人は主従として繋がれる中で、かつての恋は再燃し、その末に結婚した。