【完結】吸血侯爵と没落メイドの囚われ初恋契約


 ルネリアは今まで、未来が明るく見えることはなかった。期待をすることもなかった。どう過ごしていても未来は来るもので、期待をしようが何をしようが無意味だとそう思っていたからだ。しかし今のルネリアは違う。グレンと共に歩く未来に、喜びを抱かずにはいられない。

「私は、グレン様が好きです。グレン様との永遠が約束されている今が嬉しくて仕方ないです」
「ルネリア……」
「だから、私を吸血鬼にしてしまったなんて言って、暗くならないでください」

 それまでじっと沈んでいたグレンの顔が、ぱっと明るくなる。グレンの顔を見て、花が咲いたようだとルネリアは思った。

「俺も、貴女が好きだ。大好きだ。愛している。ルネリア。俺と共に永遠に生きてくれ……」
「はい、グレン様……私もグレン様を愛しています」

 グレンの唇が、ルネリアに近づく。二人は共にあることを実感するように、隙間なく互いを抱きしめあい、唇を重ねあった。