「でも、私は嬉しいです。グレン様と一緒にいられて。グレン様と離れずに済んで」
ルネリアは、かつての自分を思い返す。今までルネリアは、母以外に恋しいと思う人間はいなかった。恐ろしいこともなかった。ただ自ら死ぬということがなかっただけで、生きていた。いわば、死んでいないだけのような状態であった。生きていることに、苦しいこともなければ、楽しいこともない。ルネリアにとって人生は、ただ平坦に続く道を歩いていくことと同じだった。
しかしグレンが現れ、色が付き、起伏が付いた。景色が生まれた。そして、ある時は前を、そして今は隣をグレンが歩いている。グレンと出会い自分に感情があることをルネリアは思い出し、自分に欲求があることを、何かを求めそして与えたいと願う感情を得たのだった。
今ルネリアが、思うことはただひとつ。グレンに対しての愛おしさと、これから二人、永遠にともに在れるという希望だ。



