一方、澄み渡る青空の下、グレンは未だルネリアを虚ろな瞳で呼びかけ、抱きしめ続けていた。
「ルネリアルネリアルネリアルネリアルネリアルネリアルネリアルネリアルネリアルネリアルネリアルネリア」
「グレン様……私は生きてますよ」
ルネリアは「ほら、聴こえるでしょう?」とグレンの手を自分の胸に触れさせる。するとグレンは気落ちするように、恨めし気につぶやき始める。
「だが、俺は貴女を吸血鬼にしてしまった……貴女は一生俺なんかの血を飲まなければ生きていけないんだぞ……しかも俺は生きて貴女に血を与えるために、高貴な貴女の肩に牙を立てるんだ……死にたい。しかし生きなければ貴女に血を与えられない。ああ、ただの血液を供給するだけの肉塊になりたい……。ただの血液を供給する存在となって貴女を支える。それでも俺は幸せを感じる。貴女の役に立てていると喜んでしまう駄目だ罰にならない……今ですら貴女が俺の血で生きていることに俺は喜びを感じてしまう最低な奴なんだ死ねばいいのに。しかし俺が死ぬと貴女を殺すことに繋がってしまう……うううどうすればいいんだ……ルネリア……ルネリア……」
グレンは呻くようにして、またルネリアの身体に自身の頭を沈めた。今までルネリアはこういったグレンの姿を見たことはない。しかし自分がいないとき、もしかしてグレンはこんな感じであったのだろうかとルネリアは想像する。そしてあやすようにグレンの背中をさすった。



