「とりあえず、君を攫ったお姉さんと廃摘元王太子くんについてからなんだけど、平民として暮らすんじゃなくて、西の重罪人の入る監獄行きになったから。もう一生会えないよっていうかもう」
「え」
「王家で封印されてる呪具の持ち出しと、グレン……辺境伯っていうか、ほぼ国の軍部の頭に近い存在を殺そうとしたからね。元々グレンは公爵家より偉いからさ、いわば国家に反逆したのと同義なんだよ。しかも呪具はいわゆる使い捨てでさぁ、使用を終えると灰になっちゃうんだけど、王家に伝わってるのは往復可能の移動用の布……ルネリアちゃんが攫われたとき闇のどろどろしたのに攫われたでしょ?」
キャロラインの言葉に、ルネリアは黒い靄に包まれたことを思い返し、納得して頷いた。
「はい。突然身体の周りを囲まれ、気がついたら目が開けられなくなっていて……」
「あれと、グレンが撃たれた銃、そして杭の三つなんだけど、いわばその三つを勝手に持ち出した挙げ句全部駄目にしたわけだから、それだけで十分すぎるくらい国に背いてるんだ。だから、まぁ仕方ないことだよ」
キャロラインは笑いながらそう言って、「ああ、あとは」と付け足した。



