【完結】吸血侯爵と没落メイドの囚われ初恋契約


 天井は見慣れたもので徐々に意識が覚醒し、ルネリアはメアロードの城に戻ってきたことに安堵をしていると、ルネリアはグレンに抱きしめられた。

「ルネリアだ! ルネリアが帰ってきた! ルネリアだ。神はいたんだ! ルネリア!」

 子供がぬいぐるみを抱きしめるように、グレンはルネリアに抱き着いた。ルネリアはそんなグレンの背中に手を回し、無意識でさするようにしていると、キャロラインは呆れたようにしてため息を吐いた。

「ルネリアちゃんねえ、三日寝てたんだよ。身体が人間じゃなくなってくから、まあ当然のことだし、よく知られてることなんだけどさあ……まぁ、グレンの血が強いってのも、あるだろうけど……」
「ルネリア、ルネリア、ルネリア、ルネリアだ……ルネリア、ルネリア。ああ、ルネリアが帰ってきたもう二度と離さない。絶対に守り抜く。そのためには何がどうなろうと構わない国なんて全て燃やし尽くしてもいい。ルネリアが安全ならばそれが平和だ。そうだそうしよう。他人は信用できない。ルネリア以外の生物は全員敵だと考える方が早くて確実だ。全て焼き尽くして、二人だけで生きていけばいいんだ。しかし医者は残すべきか……いや、俺が医者になればいい。そうだそれがいい。医者だって信用できない。俺がルネリアの体調を管理し、ルネリアの飲む薬を調合すればいいじゃないか。ならやっぱり全員不要だ。俺とルネリア以外消してしまおうそうしよう。ルネリア……ルネリアだ……」

 グレンは虚ろにただルネリアを呼びながら、ルネリアを抱きしめ続ける。キャロラインは「だからもう、そのままで聞いてほしいんだけど」と話を続け、ルネリアを今はただ黙って聞くことにした。