鈍く、グレンの呻く声がルネリアの耳にかかった。
「グレンさま……?」
ルネリアが、グレンの顔を見る。月明かりが逆光してその顔は見えない。後ろを振り向くと、マリアが炎の中でなお銃を構え笑っていた。
「絶対に幸せになんてさせないわ! あんたは苦しんで死ぬの! そうじゃないとお母さまとお父様も私も報われないじゃない!」
マリアがそう言うと同時に、さらに炎は火力を増し、すべてを焼き尽くすように燃え上がる。ルネリアがグレンを見ると、グレンの腹は濡れ、触れた手はべっとりと赤く染まっていた。ルネリアは震えるようにその腹からあふれる血を押さえ、止血を試みる。



