【完結】吸血侯爵と没落メイドの囚われ初恋契約


 しかしその間にも容赦のないマリアの攻撃がルネリアを襲う。マリアは執拗にルネリアを蹴り続けていると、へらへらと笑っていたエーベルが止めに入った。

「まあ待ちなよマリア。気を失わせても困るだろう、これからメアロードには、僕たちの支援の相談をするんだから」
「……そうねエーベル、苦しめるのは、メアロード様の前でもいいわね」

 エーベルの言葉に、マリアはうっとりとしながら頷く。一方ルネリアは突如エーベルの口から放たれたメアロードという言葉に体の芯から冷えた感覚がした。

「メアロードって……、お姉さまたちは一体グレン様に何を……」
「あれ? 何だか様子が変わったみたいだよ、マリア? どうしたんだろうね」

 目に見えて怯えだしたルネリアを、エーベルは期待の眼差しで笑い、マリアは勝ち誇ったようにルネリアを見た。