「君が薄情な妹だからだよ」
「え……?」
「君さあ、お姉さんが困ってるとき、何もしなかったでしょう? 僕らが困ってる間に、君はメアロードに取り入って、随分といい暮らしをしてたって言うじゃない。君のお父さんもお母さんも僻地に飛ばされたっていうのに。どうかと思うよ?」
あどけない、幼子を言い聞かせるような言葉たちにルネリアは愕然とする。しかしそんなルネリアに畳みかける様にしてマリアが口を開いた。
「お前の母親がしぶとく生きていたせいで、お母様はずっとお屋敷に住めなかったのに。お前のせいで私は、お父様と長い間暮らすことが出来なかったのに。お前が生きていたせいで、私はずっと平民出の令嬢もどきと馬鹿にされていたのに、ずっとお前に私は迷惑をかけられてきたのに、どうして私が平民に落とされようとしてる間に、お前は綺麗なドレスを着て街を歩けるの? どこにそんな権利があるっていうの!?」



