「ルネリア!」
怒号のような声が、ルネリアの耳に届く。ルネリアがグレンに手を伸ばす。しかし伸ばしても伸ばしてもその手はグレンに届かない。やがてルネリアは自分の意識が溶けていくのを感じながら、その身を影へと沈めていった。
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「あら、もう起きたの? 呪具に充てられたならもっと眠っているものだと思ったけれど、さすが溝鼠の娘、しぶといわね」
投げかけられた言葉に聞き覚えを感じたルネリアは、朦朧とする頭を抱えながら目を開く。すると目の前には、もう三ヶ月以上見ていなかった異母姉のマリアが、ルネリアを見下ろし立っていた。



