グレンはルネリアの手が折れないよう、細心の注意を払いながらその手を握り返し、一歩一歩進んでいった。するとルネリアも始めは後を追うように、そして徐々に一歩遅れて隣を歩くようにして並んでいく。
「グレン様の手、冷たくて気持ちがいいです」
「えっあっ、はあ?」
グレンが小刻みに痙攣して、ルネリアを見た。驚いた彼女は、おそるおそるグレンに問いかける。
「ぐ、グレン様」
「なんだ」
「私の手、熱っぽくて気持ち悪くないですか」
「いや。極上だ」
グレンはルネリアにそう答え、よくよく自分の言い放った言葉を反芻し、絶望した。



