【完結】吸血侯爵と没落メイドの囚われ初恋契約


 グレンは遠くを見つめ、しきりに眉間に皺を寄せる。一方のルネリアは、しきりに自身の来ているドレスの裾を握ったり離したりを繰り返していた。

(私の格好は、どうなんだろう……)

 ルネリアは今まで、自らの装いに関心を持つことは無かった。そもそも流行りのドレスを知ったところで買っては貰えない。いつも着るのは流行遅れであると笑われる、異母姉マリアのお下がりのドレスだった。

 しかしルネリアは、ドレスがお下がりだから笑われるのではなく、自分は何を着ても笑われるのだと考えていた。よって彼女は、ドレスやその色合いに関心はなかったが、今は関心を持っていなかったことに後悔をしている。