【完結】吸血侯爵と没落メイドの囚われ初恋契約


「こういう大人らしい年相応のことしなって、ルネリアちゃんもオペラとかグレンと見たいよね?」
「しかし、私は使用人です。グレン様の観劇に同伴することは……」
「いや、メアロードの常識は王都の常識と異なる。王都ではおかしいことかもしれないがメアロードで使用人と歩くことはおかしいことではない。労いの精神だ。正しい。むしろ真理だ」

 グレンがしれっとした顔で大嘘を吐く。しかしグレンはこれを嘘にするつもりは無かった。今は違くとも、おいおい常識にしていけばいいとグレンは考えている。

 そんなグレンの大嘘を、ルネリアはグレンと出掛けて以降街に出ない、他の使用人を知らない、メアロードの城に来てからは会話をしたのはグレンとキャロラインのみということで、比較対象が無くすんなりと信じ、グレンとオペラに向かうことについて考え始めた。