他人であれば絶対に気付くはずの劇的なキャロラインの変化だが、二人ともたった今、キャロラインの装いの異なりに気付いた。
「えっと、どうして今日は、その装いを?」
「あ〜、廃太子の元婚約者の公爵令嬢と会ってきたんだよ〜」
キャロラインの言葉に、ルネリアの顔が強張った。公爵家は、ハーミット家を放れ、メアロードの侍女として雇われていることを知らないと思っていたが、知れば最後、自分を破滅させに来るだろうとルネリアは思ったからだ。グレンはそんなルネリアの機微を敏感に察知し、素早く「心配するな」と声をかけ、キャロラインも同調するように頷いた。
「うん、大丈夫だよルネリアちゃん。公爵家の人は、今更ルネリアちゃんをどうこうしようと思っていないから。っていうかルネリアちゃんが街に放り出されたのは、公爵家側の落ち度だからね」
「え……」
「公爵家は、ルネリアちゃんが屋敷でどんな扱いを受けてたか知らなかったらしいんだ。知ってたらこんなことしない。それにルネリアちゃんがお姉さんを止めていた動きをしていたのも調査で出てきた。証明もされた。だから公爵家としては、ルネリアちゃんに手を出してはいけないどころか、謝罪をしなきゃいけない立場なんだ。過剰な制裁だからね」



