【完結】吸血侯爵と没落メイドの囚われ初恋契約


「だって二人の雰囲気、婚前まで会うことを禁じられた男女が、ようやく会わせてもらってるみたいだよ? ねえルネリアちゃん」

 言葉の矛先が自分に向かってきたことに、ルネリアは戸惑う。そしてこのまま返答をしては良くないと思ったルネリアは「こ、紅茶のお代わりはいかがですか?」と話を逸らした。

「あー、ルネリアちゃん話変えた〜! まぁいいけどさぁ……。っていうかさ、なんで二人とも僕の変化にも気付いてくれないわけ? 節穴なの?」

 キャロラインは「見てよ! 気にならないのこれが!」と自身の装いを示す。キャロラインの今日の装いは、ドレス姿ではなく正装をしており、端的に示せば男の装いをしていた。髪は後ろで結われており、面立ちも普段の華奢な華やかさではなく凛とした美しさを持っている。