【完結】吸血侯爵と没落メイドの囚われ初恋契約


 そしてマリアは父にルネリアを追い出すよう頼むと、マリアの予想に反してマリアの父は決して首を縦には降らなかった。しかしルネリアを無視するようになり、食事を同席させることも無くし、物を与えることも一切しなくなった。ルネリアは徐々に自分や母、父を避けるようになり、次第に年齢を重ねていくとその姿を見ることすら稀になった。

 きっと待っていれば、そのうちルネリアからいなくなってくれるはずだわ。

 そう思い、近い未来、自分と父と母、三人で晴れて明るく暮らせることをマリアが思い描いていたある日、通っていた学園の廊下で、王太子と運命的な出会いを果たしたのだ。

 その日マリアは妾の子の分際で長子を語る存在だと、礼儀作法もなっていないと周囲の令嬢から糾弾されていた。そこを王太子が通りかかり、多数で一方を責めるのは良くないと令嬢からマリアを守ったのである。