「グレン様……」
グレンが、あのように寂しげにしていたのは、こういうことだったのか。ルネリアは身体から何かが抜け落ちていくような感覚に陥った。きっと、この日記に記されているのは、真実なのだ。だからこそ、グレンはああいう態度を取って、そして今、きっと深く傷ついている。
ルネリアは、静かに目を閉じ、しばらくして、手帳を置いて立ち上がった。そうして書庫から出たルネリアの瞳には、かつてないほどの強い意志が宿っていた。
◆
夜も深まり、月がその空に浮かぶ頃。ルネリアは、そっと息を吐いてグレンの部屋の扉をノックする。



