【完結】吸血侯爵と没落メイドの囚われ初恋契約


 するとルネリアは、黒い背表紙にメアロード家と金字で記され並ぶ書物を発見し、手に取った。

 敬々しく丁寧にページをめくり、読み込み始める。表紙には当主の名前が記されており、グレンの名もあった。そしてグレンの父であろう先代の名前と、そして母にあたるであろう夫人の名前も並んでいる。

 一つ一つ読み込み、本を置くことを繰り返す。そして約半数の書物に目を通し終えると、ふと本棚に追いやられるようにぽつんと置かれた、小さくありながら血のように赤い革表紙の手帳がルネリアの視界入った。

 手帳を手に取り開くと、グレンの母である夫人の名前が裏に記されている。ページをめくると、どうやら日記帳のようだ。ルネリアはしばらくそれを読んでいると、ある瞬間からとりつかれたようにページをめくっていく。そしてグレンの両親に何があったかについて記された箇所に行き当たり、愕然としたようにその動きを止めた。