あれは一体、何だろう。
窓から差し込む光から、塵が反射して煌めいている。しかしそのふわふわと舞う粒子のようなものは、その本棚の前を通るとかすかに動きを変え、吸い込まれるように流れていった。ルネリアは引き寄せられるように椅子から立ち上がって、その本棚へと歩いていく。そうして目の前に立ちよく観察すると、本棚の隙間だけ、塵の積もり方が異なっているように感じた。
ルネリアはそこへ手をかけるようにして本棚に触れる。棚はまるでクローゼットのように開き、新たな姿を現した。
(本棚の裏に隠すようにして、本棚がある……)
ルネリアは直感的に、ここにメアロードに纏わる書物があると確信した。一つ一つ神経を集中させて立ち並ぶ背表紙を確認すると、メアロードの領地の測量図や、記録、民の名簿などが所狭しと並んでいる。



