ルネリアがお茶を淹れ終わり、二人に差し出す。そして部屋から出ていこうとするとグレンは「待て」とルネリアに声をかけた。
「はい」
「今日はもう、このまま部屋に戻り部屋から出てくるな」
「かしこまりました」
グレンの言葉にルネリアは頭を下げ、部屋から退出しようとする。キャロラインは「えぇ〜ルネリアちゃんもお話ししようよ〜」と不満顔をし、グレンが「黙れ」と一喝した。
そのままルネリアは部屋から出て、扉を閉じる。部屋へと戻ろうと廊下を歩き玄関ホール横切っていると、大きな階段の脇に紐で纏められた新聞たちが見えた。集められた新聞たちを見て、ルネリアは今朝方グレンに明日焼却処分をするから、燃やしたいものがあれば伝えるように言われたことを思い出す。
徐にルネリアが新聞を手に取ると、自分の異母姉、マリアの記事が載っていた。
(お姉さまは、今頃平民として、王子さまと慎ましく暮らしているのだろうか)
ルネリアは新聞を見つめながら、異母姉であるマリアや、継母、そして父について想いを馳せる。
今まで、マリアや継母、そして父からの仕打ちに対して、ルネリアは当然であると考えていた。自分が不出来だから、自分が悪いから、自分が人を苛立たせるから家族たちはそういった態度を自分に取るのだろうと。



