轟音を立て、グレンは机に頭を打つ。
そしてまた机に頭を同化させるようにこすりつけていくのを再開する。
(ルネリアの気晴らしになればいいと出かけたのに、結局俺が泣いてルネリアに慰められて帰ってきただけで、結局ルネリアにドレスの一つも、宝石の一つも贈ることが出来ていないなんて……)
グレンがまた机に頭を打ち付ける。しかし、グレンはルネリアと出かけた際に物を贈らなかっただけで、ルネリアと出かけてから今日にいたるまで、そしてルネリアが城に訪れてから共に出かけるまで、グレンは花や菓子、ドレスや装飾品をほぼ二日おきに与え続けている。二日おきというのもルネリアが「毎日そんなに頂けません」と強めに言ったからであって、グレンは毎日贈りたいと考えていた。
しかし今は二日おきの贈り物すらルネリアは申し訳ないと言って聞かないため、グレンはただ贈るのではなく「たまたま見つけた」「知り合いに買わされた」「湧いて出てきた」「無意識だ」と街の幼子も驚くほど幼稚な言い訳をしながらルネリアに物を買い与えていた。
そしてルネリアは、花を与えれば飾り、そして最後には押し花にしたり乾燥させて香りを楽しもうとしたり、菓子ならば一緒に食べたいとグレンを誘う。その姿がたまらなく愛おしく感じて、抱きしめたくなる衝動を発散させるようにグレンはルネリアに贈り物をしていた。



