「それって、いつぐらいの話?」

「わかんない……でも、小さい頃なのはわかるよ」

俺はよく、紅魅と一緒に風呂に入ってた。

俺が入ろうとしたら、紅魅が入ってくるからな……。

そんでよく、俺が乾かしてた。

「ねぇねぇ、散歩ってどこ行くの?」

「んー、内緒。紅魅は好きだと思う」

俺は乾かし終えてドライヤーを切った。 

「ほら、外に行こうぜ」

「うん」

これから話すことに、緊張する。

まぁ……紅魅に意識してもらうため。

頑張れ、俺。