「なぁ紅魅」

「ん?なに?」

「このあとさ、ちょっと散歩に行かね?」 

そろそろ……紅魅に伝えたい。

いい加減、俺を男として意識してほしい。

紅魅は素直に頷いてくれた。

「お風呂入ってからでもいい?」

「ん、その間俺が片付けしてる」

「ありがとうっ」

にこっと笑った紅魅。

大人になっても、その笑顔は変わらない。

天使のような、笑顔は最高に可愛い。

「紅魅って、どこでこんな手の込んだ料理覚えたんだ?紅魅の母さんから?」

それとも、姉貴だったり?

なんて思ってると、紅魅の手が止まった。