「強くてびっくりしたけどね~」

な、んで……。

龍牙が少し身体を離して、私の左目の下に親指を添えた。

「……綺麗な瞳だな、紅魅」

その、今まで見せた笑顔の何百倍も優しい微笑みが……。

今、どうしようもなく心に響いてる。

「……紅魅?」

「あ……」

気がついたら私の頬は涙で濡れてた。

な、んで?

「ご、ごめんなさい……っ。初めて、そんなこと言われ、たから……」

ずっと……嫌われてたから。

いじめられてたし、みんなこの瞳は気味悪いって言うから……。