「俺の女だぞ」

「いや、それは誰でもわかるわ!」

優のツッコミ……。

「す、すいません!俺、噂でしか薔薇姫のこと知らなかったんで、もっと棘のある冷酷な人かと……」

「でも、まさかこんな穏やかで、棘がないなんて……」

「正直俺ら、噂と正反対な紅魅ちゃんに困惑してやす!」

「名前で呼ぶな。ちゃん付けるな。潰すぞ」

ぎゅっと抱き締めてきた龍牙。

いや、人前なんですけど。

龍牙から離れて、みんなに向き直る。

「改めて……月城紅魅、です」

「「「っ……!」」」

なぜか顔を赤くしたこの人たち。