「辛辣…………」

私は黙って龍牙に髪を切られてた。

龍牙も、黙々と切ってる。

「なぁ、紅魅」

「……なに?」

「守りたいから、姫になれよ」

ま、またそれ……。

「……なりたくない」

「言っとくけど、黒狼は裏切らねぇからな。なんせ俺がいるんだ」

どんな自信よ……。

でも……。

「……ありがとう」

こんな私を、守りたいって思ってくれるなんて……嬉しすぎる。