「おいで」

楽斗は晴夏を連れて、奥の更衣室に移動していった。

「にしてもこの眼帯、よくできてんなー」

「優、新しいやつ作れ」

「うーい」

紅魅の頬に絆創膏を貼った。

応急処置だけどな……。

でも、紅魅が無事でよかった……。

そう思いながら紅魅の頬に触れると、

「んん……おか…さ……お姉ちゃん……」

と、紅魅が寝言を言った。

……そういえば、紅魅の母さんと姉貴はどうしたんだ?

小さい頃、よく俺は紅魅の姉貴にからかわれていた。

んで、ムキになって騒いだりしたっけ。