龍牙がゆっくりと歩いてくれる。

「怖くて、何度も抵抗した。でも、それが逆効果で水の中に沈められたんだ。顔だけ何回もね。息をするのも辛くて、そのあとはまぁ
……想像つくよね」

「紅魅……その友達、どうしたの?」

あぁ、友達ね。

「私、バカだからさぁ……最後まで信じてたんだ。あのこがそんなことするはずないってね。でも……結局、学校に行けばいじめられて、散々な目に合って裏切られた」

「紅魅……」

「晴夏に、私みたいになってほしくない。レイプなんて、味わなくていいもんだよ」

「紅魅……うん。ありがとう」

涙を流しながら言った晴夏。

「……ありがと。信じてくれて」

「龍牙たちがね、信じろって」