「ただの暴走族の総長だと思ってたな……」

「ここまでするなんて……感動したわ」

「龍牙くん、せめて普通に座って?」

「はいっ」

俺はその場に正座した。

「じゃあ、約束がある。俺は向こうで少しの休みがもらえたら、すぐにここに来る。その時紅魅が今のままだったら、すぐに元の状態に戻すからね」

「……わかりました」

この時は今のままの意味がわからなかったけど、絶対に元になんか戻させないと決めた。

「紅魅に再会するなら、覚悟しといた方がいいよ。もう昔の紅魅とは違うからな」

「……?はい」

「じゃあ俺は、仕事がひとつ増えたみたいだし失礼するわ。紅魅の転校手続きしねーと」

「よかったな、龍牙」