◆龍牙said◆

帰りの車の中。

俺は今の状況に、耐えられずにいた。

「あら~、紅魅ちゃん、ぐっすりね」

「昔の紅魅ちゃんみたいだな~。よく龍牙にくっついて寝てて」

「たくさん泣いたみたいだしなー」

と、ニヤニヤしながら俺を見る大人たち。

「よかったね?龍牙」

「……よくねー」

俺の隣に座ってる紅魅。

俺の肩に頭を乗せて、スヤスヤと寝ている。

マジ、可愛すぎてやばい……。

そのとき、紅魅の手にある手紙に目が行った。

……紅魅は、ずっと苦しんでた。