そこに、“月城家”と彫られたお墓があった。

「よし、じゃあ掃除しようか」

「そうね。紅魅ちゃんたちはお供え物の準備をしててね?」

「じゃあ俺も……」

「秋良、お前は掃除だ」

昨日から思ってたけど、お父さんと龍牙パパはすごく仲良し。

私は持ってきた袋の中から、お供え物を出し始める。

「……大丈夫か?無理、してない?」

「え……?」

龍牙を見上げると、少し心配そうにしてた。

心配性だな……。

「……大丈夫、だよ」

「紅魅、無理しちゃダメだからね?」