狼総長は薔薇姫に求愛&溺愛中

そう、言われたんだ。

「マジ、かよ……」

「それ言われたとき、頭が真っ白になったの。お姉ちゃんのことは覚えてるのになんで私だけって思ったりもした……。でも、いつか思い出してくれる。また、あの優しい笑顔で名前を呼んで、抱き締めてくれるって信じてた。だから、毎日毎日通い続けたの」

ぎゅっと、龍牙の力が入るのがわかった。

「だけど……いつものように病院に行くと、お母さんは静かに眠ってて。隣にいたお姉ちゃんが慌てて看護婦さんを呼んだの。泣いてるお父さんやお姉ちゃんを見て、初めてお母さんが亡くなったんだと気づいた」

「……」

「それからお父さんは仕事仕事で家にいなくなって、夜中に帰ってきてお酒を飲んでは泣いてた。お姉ちゃんも、辛いはずなのに私の前では笑ってて……。それから1年後、お母さんの命日に私とお姉ちゃんは一緒にお墓参りに行く約束をしてたんだ」

お姉ちゃんは当時、5年生で。