狼総長は薔薇姫に求愛&溺愛中

「母さんたち知ってたんだ」

「えぇ。秋良とは学生時代からの仲だから」

私はクッションを抱いた。

「ってことは龍牙くん、紅魅からなにも聞かされてない?」

「はい。紅魅の母と姉貴が亡くなってるのは前に知って」

「そうか……」

私を見たお父さん。

私はそっと立ち上がって、

「ごめん、部屋戻ります」

そう言って、リビングを出た。

部屋に入って、ロフトに行く。

……あれ以上、いれなかった。

龍牙が、いなくなりそうな気がしたから。