そして次の日。

「会いたかったよー!紅魅ー!」

私は龍牙の家でお父さんに抱き締められていた。

うぅ……龍牙がいい。

「まぁまぁ、その辺にしとけよ。秋良(あきら)」

秋良というのは、お父さんの名前。

「じゃないと、紅魅ちゃんの彼氏が嫉妬しちゃうから」

龍牙を見てみると、ニコニコと笑ってて。

すぐに察した。怒ってると。

「えー?さすがの龍牙くんもそんなことしないよね?俺に」

「あはは、しますね」

「……」

静かに私から離れたお父さん。