◇紅魅said◇

文化祭も終わり、いつもの日常が戻ってきた。

「ねぇ紅魅、そろそろじゃない?」

倉庫の中で、そう呟いた花蓮。

「……あぁ、そうだね」

今は幹部部屋にいて、みんながわちゃわちゃしてるのを私と花蓮は黙って見てた。

「……言わなくていいの?」

「悩み中。私だって、まだ受け止めれてないんだから……」

今話してるのは、花蓮と私しか知らないことだ。

お母さんとお姉ちゃんの、命日……。

「今年もふたりで行く?」

「うん、そのつも……」

──ピロンピロン♪︎