イライラすんな……俺のもんなのに。

俺は晴夏を引き寄せて、抱き締めた。

「ちょ、楽斗っ……」

「注文しねーなら、本当に警察に通報しちゃおっかな~。うちの可愛い女の子にセクハラ行為してるって訴えて♡ど?」

晴夏にわからないように睨みつければ、顔を真っ青にした男ふたり。

「い、行こーぜ!こんな店、いたくねー!」

「だなっ」

男ふたりは立ち去っていった。

ったく……。

「あ、あの、楽斗……」

もぞもぞと俺の腕の中で動く晴夏。

あ、忘れてた。

「あいつらにどこも触られてない?」